「あがる」問題や「腱鞘炎」などの様々な問題(2)

・「腱鞘炎」など、手を痛める問題

もし「社長命令」が、現場を無視して強引だったら

各セクションは「パニック」をおこしたり、「動き方がわからないまま無理やり動いたりする」ことが起きる。つまり「強引な命令」と「指令拒否」がかちあって、現場にストレスがかかる。この軋轢が、力が入ったり、手を痛めたりする原因だと考えられる。つまり「自分の中の組織」を「よい状態に保つ」「時間をかけて少しずつ焦らずに教えていく」ことが必要と思われる。

自分の中で「良い状態の組織」を持っているかが重要。

もちろん、手を痛める原因はほかにもあるが、このような視点を持っておくことは、必要だと思う。

・あがりの問題

「あがり」については、「社長」が一人で全部のことを行おうとする状態

練習のときは「社長が社員に教えて、社員が実行することを覚える」

本番のときは「社員が実行する。社長は見守る」ということが必要

ここで注意しなければいけないのは、以前指摘したとおり「社長の言葉によって、1つ1つの動作を行う状態になる=スムーズさに欠ける」ということが起きる。また、社長は同時に複数の指令を出せないので、全部の動作を統合して行うことができない。それによってさらに焦ってしまうのが「あがり」なのではないかと思われる。

アメリカのピアニスト、ピアノ教師のピーター・コラッジオ教授は、生徒のピアノレッスンにおいて非常に珍しい方法で、この「社長」を切り離し「社員」だけで行動させるためのエクササイズを行うという。

弾きながら会話が出来ますか?

 パフォーマンスのときには、必ず気をそらされる出来事が起きるので、そのための準備をしておくことが重要です。どのようなことであれ、気をそらされると、集中力が失われます。ジュリアード音楽院のゴードン・スタンリー教授は、私が熱心に演奏しているときによく話しかけてきたものです。例えば、「今日来る途中の天気はどうだった?電車は混んでいた?」などと聞いてくるのです。同じことを今、私は自分の生徒に、それも初心者の段階からしています。最初は、彼らがスケールやハノンの練習曲を弾いている最中に話しかけます。初めのうちは、生徒たちはたいてい弾くのを止めてしまうのですが、すぐに弾きながら会話ができるようになります。リサイタルの曲を弾きながら会話ができるようになれば、パフォーマンスの準備ができているのです。

「ピーター・コラッジオ 『ピアノ・テクニックの基本』音楽之友社 坂本暁美・坂本示洋訳80ページ  Chapter 9 パフォーマンス成功の秘訣(あがりの克服法)」

このような状態を作れるようにする。

・時間経過とピアノ演奏

音楽は「時間芸術」である。つまり、下図のようなシステムが必須であると考えられる。

私がよく思い浮かべるのが「小学生のころやったサッカー」の試合である。この状況は「あるある」だと思う。両方のチーム全員が「ボール」を直接追いかけ、誰かがボールを遠くに蹴ったら、そこに誰もいない。という状況。「次に起きるべきシーン」に全く対応していない、

ピアノで言うと「今弾く」ことに頭の中の全員が夢中になり、次のことが準備されていない。つまり、普段の練習の中で「頭の中に次のことを準備する」セクションを作る。

最初は簡単な曲でいいから、弾きながら「次の場面を頭の中で鳴らすように意識する」ことをやっていく。また、「譜面を見ながら弾くときに、少し先を見てその小節が頭の中でなっていることを確かめる」

頭脳の中での訓練になる。 

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