お手本?

昨日、高橋徹先生とお話しをして、気になった一言。
「ピアノ(科)の先生って『お手本になる』っていう言い方よくするなぁ」
私はなんだか気になってしまいました。「お手本になる」ために弾く、あるいは「模範となるように」弾く、な~んてこと一度も考えたことがないです。なんだか違和感を覚えてしまいました。
もちろん、自分の弾いている曲、勉強している曲の録音や実演をよく聴くことはありますが「お手本」というのと違うなぁ~。参考にして考えることはありますが・・・。
この言葉「お手本・模範」という言葉には「この通りにしなさい」という「強制」を少し感じます。これってうっかりすると「命令と服従の訓練」や「自ら考えることの停止」につながりやすい。これは、レッスンの現場では生徒の「楽譜、作曲者との対話」を断ち切ってしまう。「とにかくこの通りにしなさい」という命令調の方向です。こちら
もし、これが「お手本」というなら「どのような点でこの演奏が優れているか、その生徒はその演奏の中からどのようなものを受け入れればいいか」を説明すべきでしょう。あるいはレッスンの現場で聴きながら一緒に考察するのはもっと有意義でしょう。
それからもう一つ。「お手本」という中に音楽芸術の無限の精神を閉じこめることは、演奏家、作曲家、音楽、芸術に対する侮辱です。
演奏家は「お手本」になろうなどということは考えていないでしょう。もしその演奏がお手本となるのなら「演奏家の音楽に対する姿勢」こそ「お手本になるべき精神」だと私は考えます。
こちらも参照
リンクが間違っていました。ごめんなさい 2014・11・16 <m(__)m>
高橋先生のブログも興味深いです。


以下、国語大辞典(新装版)小学館 1988 より
もはん【模範】
(「模」は木製の、「範」は竹製の器を作る型)
1 同型の器物や模様を作るときに用いる、そのもととなる型。
2 見ならうべき手本。のり。規範。「模範を示す」

てほん【手本】
1 文字や絵画などを習うときに、そばに置いて模範とする本。臨本。
2 物事を行うのに、模範とすべき人や物、または行い。見ならうべきこと。模範。「人の手本になる」「先生がお手本を示す」
3 標準となる型。様式。また、商品などの見本。

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