数え方を考える

楽曲を弾く時、数え方を変えるだけで流れがよくなったり、曲のまとまりがよくなったりします。 ①ペッツォルトのメヌエットです。譜読みの最初の段階では、各小節「1と2と3と」というように数えていると思います。音が読めたら次の段階に移ってみましょう。一小節を1つに数えます。そして4小節でひとまとまりに数えます。もともと音符が拍子を刻んでいるので、細かい拍子はリズムが正確に弾けたら達成されています。そのうえドタドタと拍子を刻むと、音楽が縦揺れしてうるさくなってしまいます。メヌエットの場合、4小節目ごとに終止がきます。その小節を少し意識して丁寧に弾くといいと思います。 私はこの曲の場合「小節内の一拍一拍は指で数える」と考えています。頭の中では小節数を数えます。するとフレーズがスムーズになります。譜読みのとき細かく数えてリズムがわかったら、「大きくまとめるよう」と意識して数え方を工夫するといいと思います。 ②ショパンのワルツです。ワルツは「円舞曲」といわれ、まわるように踊ります。ですから、拍節を縦に刻み、ワルツの持つ回転を邪魔してはおかしなことになります。一小節を一拍で数え、その拍の取り方は「上向き」「両手を上に向けて、紙風船を上に放りあげるように」数えるといいと思います。さらに曲の中にある「上りと下り」を意識すると、8小節のまとまりが見えてきます。 ③モーツァルト ソナタK.457です。数える点を示してみました。音を出すときに拍節を取ろうとすると、音が重くなり停滞します。(赤やじるし)逆に音の打点ではないところを数えると、曲の推進力が得られ、まとまりがよくなります。(黒やじるし)つまり、アウフタクトを作っての4拍目と第1小節の2拍め、第2小節の3拍め、第4小節の4拍め、これだけ拍を刻めればいいと思います。 曲は一様ではありません。様々に変化しています。ここでの方法は「絶対」ではないと思いますが、仮に「4分の4拍子:四分音符=60」だとしても数え方は無限にあります。そこの音楽の状況に合わせて工夫することが求められていると思います。

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