クリスマス・ツリー
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今頃になって、こんなタイトルを出すのは、なんだかおかしいと自分でも思います。でも今書かないと、来年のクリスマスには忘れてしまうアイデアなので。まずは関係なさそうなお話から
確か数年前、私の音源サイトについての質問が来ました。それは、有名なペッツォルトのメヌエットに関することでした。
「大竹先生はこの曲を何版を使って弾いていらっしゃるのか?」というお問い合わせ。よくお話を聞いてみたら、私の音源のこの曲は、装飾音の入れ方がどの版も一致しないとのことでした。一応、参考にした版はベーレンライターをはじめ、数種類を見ましたが・・・こちらです
よくレッスンなどに行くと、バロック作品の装飾音をどのように入れればいいか、という質問を受けます。ところが、それ以外の質問を受けることがほとんどないのです。もっと大切なことは?
バロックの作品を仕上げるのに、クリスマス・ツリーを飾ることを考えてみてください。まず、その木がきちんと立っているかどうかです。幹と枝がきちんとわかっていますか?葉っぱに隠れていますが、その枝の筋は意外と単純であったりします。つまり、葉っぱによっても装飾されているケースもあります。
たとえばインベンション第6番の展開部や、14番の32分音符などがそうです。葉っぱに気をとられすぎて、枝がどのような形をしているかを見失わないように。
バッハ:インベンション 第6番
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葉っぱをとって、枝だけにしてみました
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インベンション第14番も
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葉っぱを取り除くとこんなでしょうか?
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さて、木の幹、枝、葉っぱがきちんとできたら、クリスマス・ツリーを装飾音で飾り付けてみましょう。バランスよく、趣味よく全体を見ながら、レッスンで先生と相談しながら、なんていうのが良いと思います。この曲はいかがでしょうか ?
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こちらもご参考に
「模範解答」ではなく「考えていく」すると、ただ「ここに装飾を入れる」ではなく「ここにこのような装飾を入れると、このように美しくなる」ということを「考えて聴いて理解して作っていく」と思います。
「考え方」のひとつとしてどうぞ
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