ソルフェージュの練習の一種類・「弾き歌い」の練習
明石市魚住の大竹ピアノ教室 大竹道哉です。
本日もブログを発信していきます。
たとえば、ソルフェージュのこんな課題
ただ「歌いなさい」これでは物足りない。
かといって、いきなり「ピアノで伴奏を付けて歌いなさい」というのは、ちょっとハードルが高いかも。そこで
みたいにバス音だけ付けて、上段を歌う、下段をピアノで弾く、というのはどうでしょうか?もちろん答えはいくつもある。
この練習をするといくつかみにつくこと考えられる。
- ピアノ演奏時にバスが聴けるようになる。ポリフォニーの意識や聴き方へもつながっていく。
- 独奏楽器をやっている人には、自分の音ばかりでなく、伴奏のバスの音が意識でき、バランスや音楽の運びがよくなる。
- 和音付けや、弾き歌いのときに、考えやすくなる。いきなり和音を考えるのではなく、「バスと旋律」が定まると、その間に入る和音が決まりやすい。
- 音楽の構成を整理して考える基礎ができる。
などなど「弾き歌い」や「和声付け」ばかりでなく、様々に展開するための、整理して音を聴くためのエクササイズになりそうです。
それに、やり方は簡単。既成のソルフェージュの課題に、自分でピアノでバスを付けながら歌うだけです。
このような曲も、教材になると思います。
ペッツォルト メエヌエット
モーツァルト:メヌエット K.1
同じくアレグロ K.3
これらの教材から、上声とバスを「弾くと歌う」に分けてみると、以前問題にしたような「ジグザグ読み、ぶら下がり読み」にならないだけでなく、「合奏の模倣としてのピアノ演奏」という正しい楽譜の読み方の基礎につながると思います。