ベートーヴェンのピアノソナタ作品27の2は「月光」か?

前々から引っかかっていたのですが、ベートーヴェンの「月光」ソナタ という言い方。多田純一先生の「日本人とショパン」を見ると、明治時代にそのタイトルとともに「最初に親しまれたベートーヴェンのソナタ」として輸入された曲だということは見て取れます。
しかし・・・このタイトルはベートーヴェンの意志に反したものではなかろうか。

1.ベートーヴェンはこのソナタ全体を「第3楽章」に向かっていくように作曲している。しかし、タイトルは明らかに「第1楽章」に対するものである。このタイトルによって「曲全体のイメージ」が定着せずに、第1楽章のみの印象が巷に流布してしまう。
2.山田隆広先生のコメント
=例えば深刻さ悲劇性をはらんだベートーヴェンのcismollが月光と勝手に名付けられて弾かれている。人によっては月の光を本当に表現してしまったりする。これは作曲者の精神的な意図からは外れてしまいます。私でしたら天国からクレームをつけます(笑)=

あるところでこの曲を弾いたとき、曲名を「幻想曲風ソナタ」(原題の邦語訳)にしたところ、「なぜそうするのか」と質問を受けました。咄嗟に「ベートーヴェンは3楽章まで作曲しているので」と私。さらに曲を詳細に検討すると、2が出てきます。
もうそろそろ「タイトルなし」でも曲を鑑賞するようになったらいいと思うのですが・・・・「月光」って書くと、一般のお客さんが来やすいのはわかるのですが・・・・

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