「あがる」問題をどう考えるか?その2
さて、このようなことから、普段から「あがりにくい」練習の考え方ができると思います。
譜読みのときに「適材適所」をよく考える。
熟練者は「ある課題」に対して「この部分をこのように使えばいい」ということをいわば「切り離して」考えます。「その部分に教えて任せる」という態度です。ところが、初心者は「ある課題」を「全員でやろうとしてしまう」ということがあげられます。ちょうど、子供がサッカーをするときに、全員がボールを追っていくような感じです。プロのサッカーは、各自役割が定まっていて、ボールが他の場所に行っても受ける人がいる状態です。
Ⅰ.左の図・ある課題に対して、だれが担当するかを知っているので、そこにダイレクトにタイミングよく指令を出す。
右の図・本来★が担当すべきことを、全員に指令を出してしまう。全員が「一つの動き」をする。全員で「一つの動きや認識」しかできない状態、これは「ジグザグ読み」や「余計な無駄な動き」につながっていく。
Ⅱ.左の図・それぞれのプロジェクトに対して、グループ分けされている。右の図・グループ分けせずに、個別に指令を出して対応する。これは「上がった時の状態」の図に酷似しているのは言うまでもありません。つまり、整理せずに多くの注意事項を出していくと「あがり」を誘発しやすくするということです。(レッスン中にあがることももちろん考えられます)
Ⅱ.右の図は、以下の楽譜のようです。
「整理されている」→どの部署が何をやっているのかわかる
「整理されていない」→どこが何をやっているかを把握していないので「社長が全員に命令を出す状態」
つまり「整理しながら練習していく」「言葉で言われたことを、言葉のままにしておかないで、担当部署が行う」(言葉そのものは忘れてもよい)