〇がつく、つかない、ではなく

明石市魚住の大竹ピアノ教室大竹道哉です。
本日もブログを発信していきます。

昨日、幼稚園年長の生徒さんをレッスンしてて思ったのだけど、「順番にドレミが押せたらその曲に○がつく」と思っていたりする。家でも「今日弾いた曲に○がついたかどうか」を話題にしたりして「レッスンが進んでいるかどうか」を保護者の方々が気にされたり気になることはよく理解できます。
でも、私たちは「ただ弾けるではなく、本当に理解しているかどうか」を見ています。たとえその曲が弾けても、もっと可能性が模索できるときに、もう一度やってきて、ということもあります。

ただ「時系列にドレミが押せた」ではなく、頭の中に「音と音がつながって認識されているかどうか」とか「拍子感」(もちろんただ1,2,3が数えられただけではなく)や、フレーズとしてのまとまり、響きの変化などが認識されたかどうか、を私たちは見て、聴いています。もちろん「完全に」ではないことも多いですが、少なくともこれらを「はじめたころから少しずつ」入れていかないと、あるとき突然要求されて「え~??」ってことになります。(あるいは、ある程度曲が進むと、なぜピアノを弾いているかわからなくなったりもします)

だから、特にこの時期の保護者に「○がついたつかない」で、判断してほしくないのです。
一見して、弾けているようでも
1.頭の中できちんとまだ「音楽が形成」されていない
2.奏法上の問題がある
3.できているけれど、もう少し時間をかけて習熟する必要がある
4.もっとほかの弾き方を試してみる(強弱や、スラー、スタッカートなどの試み)
などから、「もう一度」ということがあります。絶対に、あせらさないでください。ピアノの先生は「表面上のことよりも、頭の中で何が起こっているか」に注視してレッスンを進めています。

仲道郁代先生が「ベートーヴェンのソナタをはじめて弾く生徒」に「楽曲について考える」ことが必要とおっしゃっていました。だからと言って「ベートーヴェンのソナタを弾くときまで、何も考えずに弾いて、さあ今日からベートーヴェンのソナタだから考えましょう」というあり方が、よいわけがありません。

ピアノを「よりよく」弾くために、本当に必要なこと「全般にわたって初歩から」考えていきます。

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