またこの曲か?
こんにちは。
明石市魚住の大竹ピアノ教室の大竹道哉です。
本日もブログを発信していきます。
またこの曲か?と思われるかもしれませんが、この曲は、構造上説明がしやすい。他の曲には応用してこのアイデアを使っていただくということで、ご容赦ください。
さて、メトロノームを出して
「付点4分音符=30」※に合わせます。機械式のメトロノームでは40までしかないので、電子メトロノーム、もしお持ちでなければ、スマホでアプリをダウンロードすればできます。Facebookに動画を掲載します。→こちら
そして、片手ずつ弾いてみます。どちらかといえば、左手から弾かれることをお勧めします。そのとき、どの瞬間にどのようなことを考え、どのような動きをしているか、という自己観察をするといいです。
まず、30のテンポを正確に三等分することだけでも難しい。つまり、赤□の部分だけでも、結構テンポにはまらない。そして「正確なテンポに集中」その精度を上げようとすると、緊張感が高まるのを感じられると思います。
赤□→ゆったりと大きな呼吸でフレーズが長くとれる。ゆったりと、「既定の場所」に音を置きます
青□→出だしの準備が16分休符と短く、タッチの準備、呼吸が急激に行われ、また、伸ばさなければいけないというタイもストレスに感じる。より緊張感が高い
シンコペーションのないパートは「ゆったりと大きな弧を描く」のに対しシンコペーションのパートは「一つ一つ引っ掛かりがある」と言えます。
ここでわかること
・テンポを正確にしようとすると、緊張感が生まれる。
・シンコペーションのリズムは、さらに「狭いスペースに正確に音を入れる」ことになり、時間的に短い準備で素早く音を入れる。シンコペーションではない音のタイミングの取り方、タッチの仕方、呼吸の取り方などがだいぶ違う。
このシンフォニアは、そのようなことを片手のなかで、しかも応用して弾くことを要求しています。シンコペーションが複雑に出てくる場合、指先の「ステップをどのようにとるか」を細かく考えて実行すると、その緊張と弛緩のタイミングの差により、リズムや呼吸が聞こえます
これらバッハのインベンション、シンフォニアは、私に「リズムとは何か?」を教えてくれた曲です。
「リズムは、緊張と弛緩の度合いとタイミングによって聴こえる」と考えています。つまり、このインベンションを注意深く弾き、自己観察することによって見えてくるもの、それを広げて考えて応用して使うといいと思います。
※(8分音符=90ではない)