リズムの読み落とし
明石市魚住の大竹ピアノ教室 大竹道哉です。
本日もブログを発信していきます。
バッハ:フランス組曲第5番ジーグ 17-19小節
当然、Aが正しくBの弾き方、読み方は間違っています。一人で練習していると、ついつい間違えます。さてここで問題にしたいのは、AにあってBにないものがなんであるか?つまりそれをあぶりだすことが「バッハがここで表現したかったこと」になるからです。
これを取り出して、リズム通りに弾いてみます。大変困難です。一種の「突っかかり」のようなものがあり、「緊張感」を生み出します。これが「バッハが求めたもの」だと思うのです。つまりBのように何の抵抗もおなくスルっと通ってしまうのではなく、ジーグの速いテンポの中で「リズムの突っかかり」を感じながら進む。それを「1の指」で演奏者は感じます。
バッハは、鍵盤楽器の演奏に「1の指」を積極的に使うようにしたようです。「父は、その一の指の使い方を開発しなければならなかった」との記述があります。その「開発した技術」の一つかもしれません。