リードオルガンを使って
ピアノを使ってこの譜例のように演奏することは、物理的には不可能です。でも、リードオルガンならそれができます。
ピアノを弾くとき、ただ単に「書いてある音だけ」を相手にするのではなく「背後に響いているハーモニー」が「聴こえるかの如く」演奏するといいと思います。このパートは、ピアノ曲ではいわば「省略された」パートであるといえます。
これは、以前ブログに掲載した譜例です。特に一番下に書いたパートは、「ピアノでは存在しないが、とても重要なパート」だといえます。オーケストラに編曲などすると、必ず存在します。(ブルックナーが編曲しています)
というパートを心の中に鳴らし続けながら弾けるかどうかです。
というのも
を響かせながら(心の中にこの響きができることを確かめながら)弾くとだいぶ変わります。もちろんこの「ハーモニーそのものの変化」に表情の変化があることを忘れずに。
ピアノという楽器の楽譜は、いわば「点」を示しているようなものです。よく、インベンションなどで和音記号を書いている学習者がいます。とても良いことだと思うのですが、そのハーモニーを心の中で響かせて、そのハーモニーの変化を心の中で追いつつ、弾き進めていく。これが重要だと思います。
その「ハーモニーのイメージ」を具現化させるために「リードオルガン」はよい楽器と思いました。
とくに「ピアノ」を演奏するにあたって「ピアノは合奏の模倣であり。その楽譜には多くの「響きの省略」がある」「その音符を心の中に鳴らす」「現実の響きの背後に、その響きがあるかの如く響かす」ことは、ある程度可能だと考えています。