局所性ジストニア
いつも私のfacebookをご覧になってコメントしてくださる
戸田内科・リハビリテーション科、神経内科の院長
戸田和夫先生が
「局所性ジストニア」についてお答えしてくださいました。
大竹道哉からの質問
局所性ジストニアについて私たちが知っておきたいことです。
1.原因
2.かかりやすい人
3.その症状
4.対策
5.治療について 手術 投薬 その効果とリスク 保険がきくかどうか。
6.完治するかどうか
ジストニアとはどのような病気か。どのような状態になったらジストニアの疑いがあるのか、その場合すぐにしなければいけないことは何か。音楽家たちがその活動、生活の中で何に気をつけたらジストニアにかからないのか、どのような人がかかりやすく、どのような人がかかかりにくいのか。治療方法はどのようなことがあってリスクや副作用はあるのか、治療に要する期間はどのぐらいか、などを知りたいと思っています。
戸田和夫先生からのご返事です
おっしゃっておられる症状は、書痙と呼ばれるものに極めて近いものと考えられます。 まずは、書痙から説明したいと思います。
書痙は、原因は十分には分かっていないと思われますが、なりやすい人は極めて精緻な運動を強要されている方(具体的には、私の経験で言うと製図を描く人、刺青を施術する人など)であり、おそらくピアノを演奏する方もこれに当てはまると考えられます。
症状は、その動作(ピアノを弾く、刺青を入れる、など)をしようとすると、指や手関節の不随意運動(とくに捻転性・・・捻転性の不随意運動をジストニアと呼びます)が出現してくる。
動作をやめると元に戻ります。
対策としては、一にも二にもリラクゼーションですね。催眠術などを含む心理療法も有効です。
完治はする人としない人がいます。
その動作から離れて、しばらく症状がなくても、その動作に戻ると再発することも多いです。
したがって、十分な休養が必要かもしれませんが、休み過ぎると復帰が困難になる(精神的などで)こともあるので、複雑です。
薬物療法としては、メジャートランキライザーと言う、向精神病薬を使用することもありますが、安定剤程度のものや抗コリン剤などが有効なこともあります。