例えばこのようなこと
もう一度この図をご覧ください。
以前も、問題にしたことがありますが、例えば生徒が臨時記号を落として、楽曲を弾いてきた。
その臨時記号♯をつける。
そのときに、例えばそこで転調が行われていて、臨時記号は「導音」だった。
ハ長調の響きやハーモニーからト長調の響きやハーモニーに移ったことを、感じて弾く。
「その臨時記号♯をつける」というのは③で行われます。
「ハ長調の響き」から「ト長調の響き」に移ったことを感じるのは②でのことです。
②感じることがあると「ト長調の響きの中に入れよう」として弾きます。感じないと、ただ♯をつけられただけ、前後関係や響きの構築が聴こえない音を、ぶっきらぼうに出します。
③だけ直すのではなく、②がきちんとしているかどうかを考えていくのは「指導者の責務」です。これは「現場で聴かないとわからない」ことです。また「指導者自身の演奏経験」から「どのような時にこのような音を出すか?」ということも必要です。