ツェルニー30番続編

ツェルニー30番の最初の3つは、3連符が中心になっています。ポジションは手を狭めて白鍵だけで演奏されます。この3曲を練習した後、ショパンの作品25-2を弾いてみました。もちろん時代もコンセプトも違う「エチュード」なので、単純に比較することはできませんが、ここからいくつかのことが見えてきます。
1.ショパンのエチュードは、指の長さと鍵盤の位置が考えられている。
2.ショパンのエチュードには、指の返し、手の拡張、収縮があるがそれらの動作が曲の表情と一致する。
ツェルニーでは、「楽典のやさしさ」と「鍵盤の見つけやすさ」を考えたのでしょう。黒鍵のないハ長調で書かれています。(ツェルニー30番は、4割がハ長調)また、ポジションの移動も極力避けられています。そのため、場所を移動せず、同じ所で弾かれています。これが指定のテンポで弾くと「技術上の努力」(速く指をまわすこと)が「音楽上の表現」につながりにくい、つまり「指をまわした分、音楽が動いたり表情が変化したりしていない」と言えます。ツェルニーが30番練習曲で「難しい」として排除したことは、単なる「難しさ」ではなく、熟練していくと「手の流れ」や「音楽の流れ」につながっていくということです。「練習用のエチュード」は、技術上の目標があり、その他のものを極力排除する。そしてその目的外のことに踏み込むと、アンバランスを起こす。「指を動かす努力が音楽の表現として報われない」
譜面上に書いてみました。
たとえは変ですが、あるテレビ番組で、「競輪選手が幼稚園児と三輪車で競争した」というのがありましたが、まるで競輪選手が三輪車をこぐような窮屈さがあるように思いました。「czernyc_nr.2.mp3」をダウンロード

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