休符について「とどめの一か所」
ベートーヴェンのソナタ第6番第1楽章です。ある生徒の一回目の演奏は、曲の緊張感がなく、テンポもあいまいだったので、私は曲の最初に四分休符と八分休符を書き、さらにその二つに写真のようにクレッシェンドとスフォルツァンドを書きました。そして音符はスビトピアノ、休符はスフォルツァンドと書きました。これはてきめん。曲のテンポは正確になりメリハリやキャラクターも迷いなくこの後進みました。(この時あまりにいい演奏に変わったので、レッスンで他に言うことがなく、残りのレッスン時間ををもてあましてしまいましたが・・・)このケースではスフォルツァンドとスビトピアノを繰り返すことにより、手にも気持にも適度な緊張を生み出し、曲のキャラクターが引き締まったのだと思います。
休符には音にならなくても「強弱やキャラクター」を感じるべきだということです。「この休符はどのように感じれば、周りの音がよりよく響くか」を考えればいいのだと思います。
あすはショパンのバラード2番で何か書いてみます