バッハ:シンフォニアのソルフェージュ
こんにちは。
明石市魚住の大竹ピアノ教室の大竹道哉です。
本日もブログを発信していきます。
シンフォニアを使って、ソルフェージュをしてみました。その考察です。
上声、下声をピアノで弾いて、内声を階名で歌う。というのをやってみました。
まず、次のようなことが考えられます。
1.ピアノの音は「音を出す瞬間」に最も注意が向けられる。往々にして音の最後まで演奏者は注意を払わないことが多い。
2.声は、継続的に出さなければいけないので、音の長さ、その音の最後まで、さらに次の音へのつながり、受け渡し方などを意識しないと歌うことができない。
例えば、次のような場合、ピアノで弾く場合、「音を出す瞬間」に注意が向くことが多いです。
その結果、思考は赤〇を順に追っていくようになってしまいます。
ついつい、以下のように考えてしまいます。これはいつも私が批判している「ジグザグ読み」や「ぶら下がり読み」だといえます。本来「書かれていない形」になってしまいます。
さて、これを3段楽譜にしてみました。内声を声で歌うとしましょう。
その場合、青線のような思考は、絶対に出てこないでしょう。
歌うには、声の最後まで息がいるので「音の最後」や「休符」を意識します。より正確な楽譜の把握につながります。
頭の中では、ある一定のフレーズやまとまりを、音、声を出す前に「手のため」「声のため」に準備しなければいけません。これは、やってみるとわかるのですが、右手。声、左手それぞれを正確に頭の中で把握してからでないと、弾くこと歌うことはできません。つまり、必ず「理解しまとめる」ことが出てきます。以前出した図ですが
この練習では、図の中で→★を通ることができないのです。つまり、これは「頭の中で理解し整理してその音を出す」という頭の中の行為について、一切妥協を許さないやり方であり、私が「間違っている譜読み」である「ジグザグ読み」や「ぶら下がり読み」を徹底的に排除するものであると思います。
また、
この表にしても「弾きながら次の準備をする」つまり「頭脳を二重、三重に使う」ことを意識する。特に「次の準備」というのを意識するようになります。
おそらく、シンフォニアのこのような練習は「ソルフェージュの発展した形の一つ」だと考えられます。また私の主張する「正しい譜読み・正しい形で楽曲を頭脳にいれる」ことをより厳しく要求するものと考えられます。
次回は、このような思考が、ポリフォニー以外の楽曲演奏に、どのように影響を与えるかを
考察します。