ピアノを弾くときの頭の中

ピアノを弾くときに、時間的に次のようになる。

「準備」の内容は「弾かれて」それを「聴く」に移っていく。これらは常に、循環する必要がある。すると時間的に「同時に別の」ことを考える必要がある。ある瞬間を切り出すと、次のようになる。

つまり「同時に考えられている」ということ。また、これらの「受け渡し」が重要事項である。いかに「次の準備」が質の高いものであるかが問われる。

「次の準備」が、総合的にまとまったものかどうか?

を弾いているとき、頭の中の準備が

だったりするとどんなもんだろうか

が①であり

が②であるぐらいが理想なんだろうけれど。
とすると、「音楽を頭の中に溜め込み、弾く前に構築する」という行為がかなり大切だ、ということがわかってくる。「構築されて弾かれたもの」と「構築されずに弾かれたもの」は、演奏の質に雲泥の差があることはお分かりいただけます。たぶん

みたいに聞こえちゃう人の演奏は、「次の大きなまとまり」が頭の中で構築できずに、単に「次の音」だけを関連なく刹那的に叩いているのだと思います。これは「わけもわからず、いわれるがままにスイッチを押す状態」です。「行為そのものは音楽と何の関係もない」といえます。

(ここではスラーはまとまりを示すものとする)このようなまとまりがそれぞれ「準備」の段階で頭に入っていることが求められます。
それが、途切れずに「順送り」をされる、その「多数の脳」の間の「スムーズな連携」が必要です。

指導者は、これらの構築がなされているかどうかを見極めながら、レッスンを進めていきます。基本的にすっ飛ばしたまま次に行くと、すぐにわけが分からなくなります。

さて、たまたまですが、次のようなエクササイズをしてみました。

こちらの動画もご覧ください

このエクササイズのときに、かなりはっきりと「次に弾く音のまとまり」を瞬時に「それぞれ混じることなく」考えました。普通に楽譜に書いている通りに弾いているときには、そのような「頭脳の動き」は感じられませんでした。
以前例に挙げた、スケールの特殊な練習です

このときも、「次のまとまり」のことを瞬時に考えないと、行き詰ってしまいます。
これらの練習は、ピアノを演奏するときの「頭脳を作る」ために、役に立つのだと考えられます。
おそらく「意識的に、次に弾く準備を頭脳の中で作る訓練」は、した方がいいのでは、と思います。これが高次元で機能すると「ピアノに向かっていないときに、シュミレーションする」ことができます。
かのアルゲリッチが「バスの中でラヴェルのピアノ協奏曲を暗譜した」とか(なんか他説や諸説がありますが、今ここでは議論しません)のようなことが可能かもしれません。少なくとも「練習時間の節約」や「ピアノに向かわないときの練習」にプラスになることは間違いないです。

いずれにせよ「準備=まとまった音楽」が適格であるか、が大きなポイントだと考えられます。 

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大竹道哉・ピアノ演奏会

2021年2月27日(土)
第1部:午後2時・第2部:午後4時
会場:新大阪 B-tech japan
大阪市淀川区宮原2丁目14-4 MF新大阪ビル1F

第1部 3,000円・第2部 3,000円 通し4,500円
それぞれ7名限定なので、必ず予約をしてください
予約・m-ohtake@iris.ocn.ne.jp

電話・SMS 080-3038-8671・FAX 078-938-1005(大竹)

第1部・午後2時 リストが弾いたシューマン
シューマン
・子供の情景 作品15
・謝肉祭 作品9 
・幻想曲 ハ長調 作品17

第2部・午後4時 
・ハイドン ピアノソナタ ニ長調 Hob.XVI-37
・シューベルト ピアノソナタ ロ長調 D.575
・ショパン 舟歌 作品60
・リスト ピアノソナタ ロ短調 S.178

電話・SMS 080-3038-8671・FAX 078-938-1005(大竹)

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