姿勢をよくする。メンデルスゾーン「狩りの歌」について書きつつ考えました。

前回、メンデルスゾーンの「狩りの歌」の冒頭について書きましたが、ここでとても大切なこと「姿勢をよくする」ということ。

姿勢をよくする、というのは「見栄え」のためではないということです。

姿勢をよくして座って「右腕」「左腕」それぞれ別々に回してみてください。

お互いが干渉しあわず、独立して動くことができます。それによって「右手パート」と「左手パート」が別のタイミングや、別の動きで使う可能性が出てきます。

つまり「姿勢をよくする」というのは、体の各所を分離して使う可能性を確保する。と言えます。

「緊張」という言葉を使うと誤解が生じやすいのですが、タイミングよく体の各所に軽い緊張と弛緩を使うことができるといいです。また、指導者は「各パートの緊張と弛緩」をよく見わけ、それを生徒に与えると、見違えるほどの通る響きがピアノから出てきます。「腕から使う」「ひじから使う」「手首から使う」「指先だけ」など様々な緊張と弛緩がありますが、それらを適宜必要に応じて組み合わせます。

最初の部分をもう一度見てみましょう。

左手は一拍目に長く遠くへ響く。

右手はタイミングを見て早く駆け上がるような響き。

左右まるで性質の違う響きを、互い違いに思いっきり出さなければいけない。どちらか片手だけでも難しいのですが,両手がこれだけ違う動きを最初から「タイミングよく決める」のは、至難の業です。

このような動作をする場合、かなり姿勢がしっかりしていると、左右それぞれ思い切った動きができ、それぞれのキャラクターの違う響きが作れます。つまり「姿勢をよく」は「見栄え」ではなく、音楽の音を追求した結果だといえます。

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