「調には特徴がある」追記

以前、「調には特徴がある」という題で「バッハ 平均律クラヴィア曲集 第1巻第3番について論じたことがありましたが、以下の本に以下のようなことが書いてありました。この「理由」の一つは「白鍵の♯を意識する」ことにあるのかもしれないと思いますが…

参考1 参考2 参考3

日本人の音楽教育 ロナルド・カヴァイエ 西山志風 新潮選書 
絶対音感 イギリスの場合 より引用 34-35ページ
また、わたしは、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックで、たいへん面白い実験が行なわれたことをおぼえています。バッハの平均律の第一巻に、嬰ハ長調、つまり、七個のシャープがつくものがあります。これは、読むのにむずかしいのですが、たいへん古い版のなかには、これを変ニ長調(つまり、フラットが五個)として書きかえているものもあります。両者は、ピアノのうえでは、同じ音ですから、絶対音感という観点からはまったく同じように聴こえるほずです。ところが、わたしたちのソルフェージュの教授によれば、この曲を変ニ長調とみなして弾くのはたいへん良くないといいます。
彼は、ソルフェージュのクラスでこの曲を二度弾き、そのうち一度は嬰ハ長調として、もう一度は変ニ長調として弾くからどちらがそうであるかをあててみるように、学生たちにいいました。その結果、七十五パーセントの学生が正しい答えを出しました。もちろんここでは絶対音感は、無縁です。おなじ音階が、嬰ハ長調であり、かつ変ニ長調なのですから。それにもかかわらず、なぜ識別できるのかを説明するのはむずかしいのですが、英語では、「嬰ハ」のことを「Cシャープ」というところからおわかりのように、この曲を嬰ハ長調として弾く場合は、おそらく少し「するどい」そして「上昇的な」感じがするのかもしれませんし、変ニ長調として弾く場合は、やや「ゆるんだ」そして「沈降的な」感じがするのかもしれません。もちろんそのちがいはきわめて微妙です。にもかかわらず、七十五パーセントの学生は正しい答えをしたのです。興味深いことは、「絶対音感」を有しているということは、ここでなんら効いていないということです。

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つまり演奏者が「白鍵」のシャープを意識し、それが演奏に反映して聴きとられた可能性が強い、と私は考えます。もちろん要因の一つであり、再検証は改めて行わなければならないですが、ありえることです。

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