ピアニッシモ「PP」!!
先日、コンクールの審査に行きました。このコンクールも年々レベルが上がっていると聞いています。確かにファイナルということもあってか、一定以上のレベルだったと思います。
しかし何かが、そして大事なことが聞こえてこない。
ピアニッシモ。それは「Pを2つ並べた記号」です。
私たちが文章を書くときに「とてもとても」と同じ言葉を2回使うのは、よほど何かを伝えたいときです。「PP」はひょっとしたら作曲家にとってそのような記号かもしれない。
ピアニッシモによってどのようなことが起きるか。ただ「音を小さくする」ために書くのか。または「音が小さくなることによって起きるなにか」があるのか、考察することは大切だと思います。
・特別に小さく弾くことにより、強い緊張を持つ
・逆に、エネルギーを減らし、弛緩した響きを出す。
・遠くから響いているように表現する
・ためらいや、ささやきなどの繊細な気持ちを表現する
まだまだ様々に考えられます
「音が小さくなりました」で終わらせるのは、何か違うと思います。作曲家があらわしたかったその情景や気持ちが、音として表されて聞き手に伝わるだろうか?