修正はゆっくりと
これは、一般論ですが、レッスンなどで注意された事項は「ゆっくりとていねいに直す」ことがいいと思います。なぜなのか、この「なぜ」を考察することによって「練習の意味」や「考えるべきこと」「習得されるべきこと」あるいは「脱力」に関することまでもが解決する糸口が見えてくるように思うのです。
レッスンで、様々な注意を受けます。そのため「弾き方を変える」ことが起こってきます。私が問題にしたいのは「脳内の命令系統」です。
「もっとこの個所を歌って」と言ったときに「頭の中では命令」が下されます。しかし、今までは「その命令」のように動いていなかった。あるいはその個所に、意識が行っていなかったといえます。
そこで「命令」は幾分強くなります。ところがそれに反応する筋肉は「びっくり」したり「今までの慣れた動き」を通そうとします。ここに「自分の中で相反する力」が起こってしまいます。
ここで「新しいやり方」で「今までの・・・」を力で説き伏せるようになると「自分の中に葛藤が起こり、無駄な力が入ってしまう」ことになります。(そこから「脱力」に入るのはどうかと思う)
どうすればいいか?自分の中の司令塔が、丁寧に一つ一つ「その個所」にやり方を教えていくのが最善です。その前に「脱力」ということが考えられます。つまり「いったん全部をニュートラルにする」のです。また「白紙」に描くような気持ちで
以下を参照するといいです。
見えない部分・頭の中でどのようなことが行われているか?
ていねいに頭の中の思考そのものも変えていかないと「パニック」が起きます。また「パニック」を抑えようとする力でなんとかすると「自分の中で心理的、肉体的な葛藤」が起こります。私は、これは「力の入る原因」の一つとみています。これを解決するだけで「脱力」のかなりの部分が軽減されます。
ていねいに、少しずつ指示を出します。
指示を出されたら、その指示が「現場そのもの」で解決できるように、チームワークを組みます。
健全にグループを作り、ミッションを遂行していくと考えます。
あわてて様々な指令を矢継ぎ早に出すと、各部署はパニックを起こします。また「力が入る」原因になります。
複雑な曲の場合、慢性的にこのような状態で演奏を続けることは、過度な負担がかかると考えられます。
ていねいに「様々な部署」に教えていく。また、その「部署」が、納得したうえで行動していく。やはり「自分の中の組織を丁寧に組み立てていく」ということにつきます。また、各部署は「言葉を持っていなくても考えている」ということも重要だと思えます。