合奏をもとにしたピアノ演奏の在り方
こんにちは。
明石市魚住の大竹ピアノ教室の大竹道哉です。
本日もピアノに関するブログを発信していきます。
ピアノを弾く時に通常考えられるのは、Aのような指令系統です。ただこれは重大な欠点があります。注意がどちらかにしか向かない。右手を気をつけているときに、左手は・・・???というような感じになります。
メロディーを出してとりあえずは伴奏は静かに、ポリフォニーだったらテーマを出して対旋律は静かに、という弾き方。これは以前述べたことがありますが、音楽の構造上、薄い響きになってしまいます。また、「主旋律と対旋律」のように、曲のなかにある対比や対立、それから派生する発展が聞こえてこない。結果、構造が聞こえてこない音楽になります。
そもそもピアノ音楽(というより鍵盤音楽全般)は、「合奏の模倣」であるはずです。そうすると「合奏のモデル」を考えてみてはどうだろう。1と2がそれです。重要なのは「赤い線」と「上向きの線」赤い線は「各パートがお互い聴きあう」という視点です。また、上向きの線は「それぞれの奏者が「自立、自律」しているからこそできる方向です。
「どのようなケースでも、たとえそれが伴奏や目立たない音でも、それぞれの音が自立、自律している」というのが本当の合奏のモデルです。ですから「各演奏者」から「上に向かっての矢印」が存在します。これは「自立、自律」しているがゆえの「パワー」です。
これに比べて、通常のピアノ演奏のモデルは、貧困であることがわかります。
ここで、2つの譜例、インベンションの場合、「思考の方向」によって「左手の休み」があったりなかったりしてしまいます。また、ベートーヴェンのこの個所では「感じられるリズム」が明らかに変わってしまいます。ということは「自分の中に『合奏を前提』とした指令系統のモデル」を作るのは、「必須」だということになります。また、シンフォニアなど3声の場合では、『3つのパートそれぞれが自立、自律したリズムとテンポを持つ』ということでしたが、それはこのような自立、自律したモデルBでのみ、実現可能だと考えられます。
●こちらを参照
ピアノレッスン・手指に人格を
よく、職人は「手で考える」と言います。つまり「考える手」「歌う手」「聴く手」のイメージが必要なのです。「手」という体の部位が「話す」「歌う」という新たな視点がどうしても必要です。そして「手」という人格が「音楽」を感じ取り「頭脳」という「指揮者」といい関係を持つ。
「頭脳で割り振る」ような考え方は限度があります。「左手は右手に話しかける」「右手はそれを聴いて答える」という関係を考えながら「譜読み」をしてみてください。今までになかったように「音楽の立体」が浮かび上がってくるはずです。私は「その歌い方を『指や手、腕』に教えなさい」と言います。このようなことを考えていると「手や指」も「耳」を持ち、「自律的に歌い、考えるようになります」決して「考えない演奏」ではない。これが「合奏の模倣」としたピアノ演奏のモデルであると思います。
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